パデルのドロップショット(デハーダ):打つタイミングと打ち方

デハーダ:パデルの柔らかな決め球
ひとことで言うと。 デハーダ(dejada、スペイン語の dejar「置いておく」から)は、ふつうスライスをかけて 打つ柔らかなドロップショットです。ネットをぎりぎり越え、相手ペアが届く前にボールが死にます。 相手が2人とも後ろにいるときにネットから打ち、ふだんのボレーとまったく同じように構え、インパクトで スピードを抜き、クロスへ狙い、打ったらすぐ前へ詰めましょう。
パデルではネットにいるペアがポイントを支配するのが普通です。たいていは、しっかりしたボレー、ロブを 上げられたらバンデハ、そして良いボールを待つ忍耐で勝ちます。 しかし後ろのガラスまで押し込まれたペアは、ネットからとても遠い位置にいます。ネットのすぐ向こうに 落ちる柔らかなボールは、そのままポイントになるか、少なくとも相手をポジションから引き出せます。
デハーダとチキータの違い
2つの柔らかいショットは、どちらもネットの上を低く通る遅いボールなので混同しがちです。違いは それぞれの立ち位置にあります。
| デハーダ(ドロップ) | チキータ | |
|---|---|---|
| 打つのは | ネットにいるペア | 後ろかコート中央にいるペア |
| 相手の位置 | 深く、後ろのガラス近く | ネット |
| ボールの役割 | 短く落ちて、相手が届く前に死ぬ | 相手の足元に落ち、下から上へのボレーを強いる |
| 目的 | ポイントを取る、または相手を崩す | ネットを取り返す |
つまりチキータはネットへ戻るための守りのショット、デハーダはネットを取ったあとの攻めの決め球です。
打つべきとき
- 自分がネットかコート中央にいる。 ボールの移動距離が短いほど、柔らかく低く保ちやすくなります。
- 相手が2人とも深い。 たとえば相手を下げた直後や、相手がコーナーへのロブを追いかけたあと。
- 相手が深いボールを予想している。 強いボレー、バンデハ、ロブが続いたあとの柔らかいボールは、後ろ重心の相手をつかまえます。
- コートが遅い、または湿っている。 バウンドが低くなり、ドロップが早く死にます。バンコクの夕立のあとの屋外コートで覚えておきたいポイントです。
- 相手の1人が遅い。 届きにくいほうの選手を狙いましょう。
打つべきでないとき
- 相手がネットにいるとき。 すでにネットにいる選手への柔らかいボールは、相手へのプレゼントボレーです。
- コートの後ろから。 後ろからだと距離が長すぎて、ボールが浮くかネットを越えません。そこからはロブかチキータが正解です。
- 多用しすぎ。 意表を突くから効くショットです。控えめに、ここぞという場面でだけ使いましょう。
打ち方:ステップごとに
- コンチネンタルグリップ。 ボレーと同じ握りで、スライスがかけやすくなります。
- ふつうのボレーと同じ構え。 同じ位置、同じラケットの高さ、同じ肩の回し。カモフラージュがすべてで、構えが違えば早く読まれます。中くらいの高さのロブが来たら、バンデハの構えから短く落とすこともできます。
- 柔らかい手。 グリップを少しゆるめ、ボールを打ち抜くのではなく勢いを吸収します。
- ボールの下をスライス。 面を少し開いてボールの下をこするように打ち、バックスピンをかけます。これでボールが減速し、バウンドが低くなります。
- 少し遅めに当て、前ひざを曲げる。 ボールをもう少し引きつけ、前ひざをゆるめると、さらにスピードが落ちます。
- フォロースルーは短く。 ほとんど振り抜きません。ボールはネットをぎりぎり越えるくらいで十分です。
- 前へ。 打ったらすぐ前に出て、返ってきたボールをボレーできる準備を。
チェック方法。 良いデハーダは、ネット上端の高さ(中央で0.88 m)より低くバウンドします。それより 高く跳ねたら強すぎで、相手に打ち頃のボールを与えてしまいます。
どこを狙うか
- クロス。 対角線はコートでいちばん長いラインなので余裕があり、ネットや短すぎるミスのリスクが減ります。
- サイドウォール寄り。 ネットを越えてすぐのサイドガラス近くに落とすと、相手はいちばん長く走らされ、返球のスペースもいちばん小さくなります。
- 速い選手から遠くへ。 1人のスタートが速いなら、もう1人に送りましょう。
デハーダのあと
ドロップがいつも決まるわけではありません。速い相手は追いついて返してきます。よくあるのは、頭上を 越えるロブか、ストレートへの速いボールです。だからドロップのあとは2人とも前に詰め、パートナーは ロブのカバーに備えます。良いペアは事前に決めています。パートナーとの声かけ の記事に役立つコールをまとめています。
後ろにいるペアとして何度もドロップを打たれるなら、自分たちのロブのあとに深く残りすぎているサインです。 ロブが安全に相手の頭上を越えたらすぐ前に出れば、デハーダの落ちるスペースが小さくなります。
よくあるミス
- カモフラージュなし: 構えが大きく変わると、何が来るかばれます。
- 強すぎ: ボールが深く落ちるか高く跳ね、攻められます。
- 後ろすぎる位置から: 後ろのガラス付近からはほぼ決まりません。
- 使いすぎ: 読まれると、相手は前に立つようになります。
練習ドリル
- タオルを的に。 相手コートのネットのすぐ後ろにタオルを置きます。ネットから10本ドロップを打ち、7本以上をタオルに落とすのが目標です。
- 読めるかな。 パートナーが球出しし、同じ構えから強いボレーとドロップを交互に打ちます。早く読めたらパートナーが「ドロップ」と叫びます。叫ばれる回数が少ないほど、カモフラージュが上手な証拠です。
- ドロップからボレー。 ドロップを打って前に出て、次のボールをボレーで決めます。良いラリーを10回連続で。
- 深く、深く、深く、ドロップ。 2対2で深いボールを3本続けて相手を下げ、4本目も深いと思わせたところでドロップを打ちます。
コーチならグループレッスンでこれらのドリルを一緒にやってくれます。実戦では トーナメントページのアメリカーノで試すか、コートガイドからコートを予約しましょう。
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参考資料
よくある質問
パデルのデハーダとは?
ドロップショットのことです。ふつうスライスをかけた柔らかいボールで、ネットをぎりぎり越え、相手ペアが届く前に死にます。相手が2人とも後ろのガラス近くにいるとき、ネットから打つのが基本です。
ドロップショットはいつ打てばいい?
自分がネットかコート中央にいて、相手が2人とも深いとき。特に相手がまた深いボールを予想しているときです。相手がネットにいるときや、自分が後ろにいるときは打たないようにしましょう。
デハーダとチキータの違いは?
デハーダはネットにいるペアが深い位置の相手に打ち、ポイントを取るショットです。チキータは後ろかコート中央からネットにいる相手の足元へ打ち、ネットを取り返すショットです。
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